GOB

K-POP、ヘヴィメタル、日常

KINGDOM 『혼 (魂; Dystopia)』 所感


www.youtube.com

桜の王国のムジン王

一国の庶子として生まれた人が、自分の国が滅亡の道を歩むことになり、避難の途につく。広くて青い海を渡って到着したところで妖怪たちに抑圧される人々を見ることになる。

だそうです!! こういう物語のあらすじみたいなやつ毎回つけてくれればいいのに! 

ちなみに、最後は民を守るため我が身を犠牲にし、桜の木に封印されてしまいます…。

 

今回のムジン編はついに来た日本コンセプトです。

そこについてはこんな記事がありまして…↓

 

entertain.naver.com

正直、『K-POPアイドルである身で日本コンセプトをやる』ということについて、キンメとしても不安はあったんだけど(そもそもデビュー時点でコンセプトのラインナップに日本が入ってることに驚いた)、やっぱ難癖は付けられていたんだなあ…リアルタイムでは全然気づかんくてちょっと後に知りました。

今回の活動でも、全然日本風じゃない普通の服の衣装がかなり多くて、後述する『Light』の衣装は結局放送で使われなかったし、そのあたりも、やっぱり日本風の衣装は憚られたのかな…とつい邪推してしまったりして…(そういう訳じゃなくてただ普通の服も取り入れてみただけだったらタイミング悪すぎるw)。

ピアノサウンドの向うに見える日本

チウ編(中国)、ダン編(韓国)を経てのムジン編=日本コンセプトということで、この3つのサウンド面での区別を果たしてどのようにつけてくるのか、楽しみでもあり不安でもあり…という感じだったのですが、個人的には「予想だにしなかったアプローチで日本を表現してきた!!」という感じ。

やはり伝統楽器らしい音が入っているのですが、それ以上に、今作に盛り込まれているピアノの旋律が、坂本龍一久石譲ジブリ)によって潜在意識に刻み込まれた何かに触れてきて、なんかそこに日本を感じたんですよね、私!!

まさかピアノで日本を見せられるとは思わなんだ~!! 

 

ボーカルのところで言うと、じゃはにの低音が効いてて堪らんです!!! じゃはにはいつもいろんな形でアクセントの役割をしています…。

衣装は…ちょっと不思議!!w

イギリス人も中国人もロシア人もフランス人もこんな気持ちだったのかなあ…?w

最初の『Light』の衣装はなんか…派手な岡っ引き?傾奇者?コンセプト不明で各キンメから色んな説が出てて面白かったな笑(記事には『剣士に変身した』て書いてあったのでどうやら剣士みたいですw)

でも、フォトブ見たら色とりどりでとても綺麗だった!!

…なんだけど、前述の通り結局放送活動ではこの衣装は使われていないんだよね…折角こんなに綺麗なのに残念…日本色強すぎたのか…。

 

そして『Soul』の衣装は白長ラン!!

学ランは韓国ではアニメやドラマでお馴染みのTHE 日本のものて感じなんだよねきっと笑 それだけではなく、白ランな上に長ランという最大限二次元&中二な仕様になっていてニタニタしてしまいますなww

キンドムちゃんのシグネチャーである(と私が勝手に思っているw)裾の長い衣装ですがスリットの間から見える鮮やかな裏地が美しいので、是非動いているところ、特にターンの時なんか注目していただきたいです。とてもステージ映えします。

 

『Bloom』の衣装は着物風のスーツ♡

キンドムちゃんのステージ衣装としては欠かせないスーツベース、踊ると着物風の袖がバサバサして華やかです。

和風ファンタジーコンセプト

今回のきんどむちゃんは妖怪退治ですので、御札や術(?)などVFXいっぱいですね。

『Black Crown』のクソCG(←これはこれで褒めてる)が嘘みたいなちゃんとしたVFXで驚きましたw

ちなみに、気になるロケ地は韓国の『ニジモリスタジオ』というミニ日本村みたいなところです笑

nijimori.modoo.at

小道具の傘とか刀とか、ここのお土産だったらどうしようww

7人だけで挑む振付!!


www.youtube.com

だ…ダンサーぷんどぅるがいませんね!!??

『白夜』の活動後半からもダンサーさんがいなくて、その時はまあ普通にお金がなかったのかなと思いながら見ていましたけど(やめたげて!!)、今回から完全廃止ということなのでしょうか。

細かいことは後程語りますが、結論から言うとキンドムちゃんたちがよく見えてとてもいいなと思います!!

 

画像元

イントロのここから既に気に入りました!! 桜の枝が伸びるイメージなのかなと思います。

 

画像元

ここ!! キンドムちゃんの振付で初めて(←正直w)度肝を抜かれました!!

抜刀の構え+歌舞伎イメージかな?? 関節の良く動くじゃはにとるいくんをセンターに据えてインパクト抜群の仕上がりなのではなかろうか…!!!

 

そしてラスサビでしゃかりき踊るのもとても良い!! そうこなくっちゃー!!

他に序盤の方とかそこかしこで「キンドムちゃんそんな速く動けたの!?」と驚く瞬間があったりで、今までと変わったな!!という感じがします。

PEAK TIMEについて

さて、先般出演して序盤で脱落したPEAK TIMEの件、前掲のインタビューでだにょんと本部長が話している部分がありましたので引用します!

 

ダン:準備が充分でない舞台だったと期待してくれたファンの方々に申し訳ない気持ちが大きいです。脱落後は後悔など様々な気持ちがありましたが、時間が経つともっと頑張らなければならないという動機づけになりました。貴重な経験を通じてメンバーたち全員が練習生時代の初心に戻り、情熱あふれる練習で今回のミニ6集を準備しました。苦労した制作スタッフの皆さんに感謝し、出演中のすべての同僚アーティストの方々がより大きく翼を広げられるよう祈っています。KINGDOMもこれからもっと頑張っていい姿と素敵な舞台でKポップを輝かせます!

 

コ・ユニョン本部長:プログラムが理解できず、いくつかの事情で練習が不足していました。5集活動が続く中、各種海外公演などで練習がきちんと行われず、残念な点が多すぎました。世界観に食われたアイドルで、本人たちの実力を磨けという指摘を受けた部分については言いたいことがあります。先ほど申し上げたように、企画から世界観とともに始まったグループであり、これが私たちのような小型企画会社のグループが生き残った方法の一つだと思います。もしKINGDOMの世界観がなければ、このような世間の関心と海外ファンの応援、ビルボードチャートの進入が不可能だったと思います。メンバーたちの実力的な部分は私が見ても不足している点がありますが、見方を変えれば発展し続ける可能性があることであり、結局は良いアーティストになると確信しています。これからもキングダムメンバーたちと私たちGFエンターテインメントは最後まで最善を尽くしていきます。そのプログラムを誤って判断した私たちの所属事務所側のミスで応援してくださったキングメーカーの方々に失望感を与えてしまい誠に申し訳ありません。

 

うーん…本部長ちょっと言い訳がましいのでは…というのが正直な感想でした😅(すいません本当に、偉そうに…)

私のPEAK TIME 1話の感想文でも考察した通り、ライアン兄さんはコンセプトそのものを否定したわけではないと思うんですよね。ちょっと冷静になってほしい。それに「確実に可能性に溢れた子たちなので基礎をもっと固めたら良いのではないか」て言って最後応援もしてくれてるじゃん。

あと、5集の活動があって練習の時間がなかったとかは、ちょっと本当にそういうことは言ってほしくなかったな(ライアンジョンみたいな人格ww)。大体収録時期とかわかってたんじゃないかと思うんだけど…うちの子をかばいたいのはわかるけどあんまり言い訳がましくしないでほしかった…。

ただしひとつ擁護するとしたら『プログラムが理解できず』という部分は実際そうだったかもしれないなとは思います。キンドム側はキンドムというグループとして今まで一生懸命やってきた『コンセプトや衣装や小道具による演出込みで惹きつけるステージ』を見せようとしたけど、PEAK TIMEの場で求められているのは『裸一貫で実力を証明すること』だった…という祖語はあったのかもしれないですね。

 

私のぴくたのキンドムについての感想はこちら。

greenorangebrown.hatenablog.jp

色々変わったKINGDOM

そんなPEAK TIMEでの苦い経験を経てなのかそうでもないのか、色々と変化の見られた今回のカムバでしたね。

ダンサー廃止…か?

今回パフォーマンス面で大きく変わったのが、キンドムの定番であった大人数のダンサーを引き連れたステージをどうやら廃止にしたこと。
MVでは演出程度にちょっとダンサーさんがいたけど、放送ではチョッパンから7人で、結局ダンサー付きのステージはやってません。

 

今回ダンサーを廃止したのは経費の都合もあるかもしれないけど、キンメとしてはもっと前向きに受け止めたいなと思っています。

当たり前すぎるんだけど、7人になったことで、キンドムちゃんたち本体がよく見えるようになったと思うんです。私はとてもいいと思ってます!!

キンドムちゃんがいろんなことに気を取られすぎる問題は解消した

取り敢えず私がダンサー廃止してプラスになったなと思ったのが、従来のステージフォーマットの欠点であったと私が個人的に思っている『キンドムちゃんがいろんなことに気を取られすぎる問題』が解消されたことです。

 

youtu.be

えっとね、まず『Excalibur』のブリッジ、だにょんがダンサーさんの作った階段を上がっていくところ(02:55)だけど、あれはどう考えても安定しないと思う!! それで、やっぱり安定していない(ぐらぐらしてるしへっぴり腰で普通に怖そう)のは見てとれて、観ている側としては結構気になるっていうか気が散るんですよね。なので、そうまでしてやらなきゃいけないことかな?というのはずっと思ってました。

 

youtu.be

それと、『승천』の感想文でも言ったけど、ゴム紐を使った振付。冒頭のだにょんとむじにの、絶妙にゴム紐を踏みながら踊らないといけない振付(00:20)とか、あと終盤のだにょんの琴の音に合わせてゴム紐をはじく振付(03:35)です。ゴム紐を踏む振付はどうしても足元を確認しないと上手く踏めない=目線を足元にやらざるを得ないからそれで観てる側は気が散るし、琴の音に合わせてゴム紐をはじく振付はシンプルにゴム紐の1本目から4本目までの間隔が広すぎて音ハメできず中途半端そして紐のテンションが緩くてぴろぴろしててこれまた気が散る!

 

youtu.be

そして感想文では言わなかったけど『백야』のオープニング(00:25)もね!! るいくんが束ねた鉄棒の上に上がるんだけど、やっぱバランスとるの大変そうだよね!! かっこいいではあるんだけどさ!!

 

とそんなこんなで、なんかこう、奇をてらって却って綻びを作ってしまうきらいがあるなあなんて、思ってはいたんです。

今回ダンサーや小道具を廃止した結果、そういうことから解放されてスッキリしたなっていうのは正直思います。不安定な足元に神経遣うぐらいなら、平場に立って表情やジェスチャーに気を遣ったほうが良いのではなかろうか。

 

尚、小道具を使うこと自体は別にいいんじゃないかなと思っていて、ただしキンドムちゃんたちが自分で全部コントロールできる使い方にした方がいいかなと思う。

むしろ7人の方が良い説

PEAK TIME 1話の感想でも言ったように、正直言うと私、キンドムちゃんの技術的なところで「凄ェ…!!!」となったことないし、なんなら「もうちょっとこう…!!」みたいなところがありすらしたんです。

その原因の一つとして、今までのキンドムのステージのフォーマットにおいてはキンドムちゃんが自分自身のことに持てる力の100%をつぎ込めなかったということがあるんではないかと…そういう説を持っている私なのです。

従来のフォーマットの場合、前述のように不安定な足元や小道具に気を遣わないといけない他、『7人で息を合わせる』よりもはるかに大変な『何十人で息を合わせる』を求められた結果、キンドムちゃんたちもそっちに時間や力や意識を割かなくちゃいけなくなって、自分たち自身がしゃかりき踊ってかっこいい表情やジェスチャーを決めることに集中して全力投球することができなかったのではなかろうか。

そして、その状態でここまで来たことが、PEAK TIMEでの「テクニックとかそういったものが発展させられていない印象」という指摘にもつながったのではないかとも思う。

 

そう考えると、裸一貫で挑むステージというのは、物理的ボリュームや大がかりな演出がなくなったにしろ、足元だの紐だの棒だのや沢山のダンサー諸氏とのチームワークに気を取られずに自分たち7人だけに集中することができて、気にすることが減って却ってやりやすくなったのでは…?と想像するがどうなのだろうか。それはキンドムちゃんのみぞ知る。

 

youtu.be

一応、いつもみたいなダンサー&小道具Ver.があったみたい。

でも、7人Ver.を見た上でこれを見た正直な感想を言うと、「えーこっちでやってほしかったー!」とは特に思わないな…。なんかメンバーが隠れてる時間が長いし、やっぱりいろいろ気にしなきゃいけなさそうでめんどくさそう。

曲が短くなった

そしてもう一つの変化が、曲が短くなったことです。キンドムの従来のタイトル曲は毎度ほぼ4分であるのに対し、『혼』は3分34秒と常識的な(笑)長さになりました!!

私としては、今までなんとなく「パワーメタルも長いし、コンセプト柄キンドムも長くもなるか、うん」と理解していたわけなのですが、いざ短くなってみると、長いことって別に必須ではなかったというか、4分じゃないとKINGDOMの世界を表現できないのかというと決してそうでもなかったんだなと思いました。

 

そして以前は、1曲4分ドル故の悲しみというものがありまして…。

今までのキンドムは放送活動においては、放送時間に余裕のある番組(Mカ、シンプリ等)ではフル尺でできるけど、それ以外では、運が良ければ初回のみフル尺→2週目から縮小版、運が悪ければ初回から縮小版でした。

今回は最初から3分34秒ということで縮小の憂き目にあうこともなく(まあ更なる縮小がかかる可能性もありますけどww)、がっかりすることがないので精神衛生上も良いのではないかと思ったんですよね。

新生KINGDOM、なのか…?

という訳で、大勢のダンサーを廃止し曲も短くなるという変化があった今回のカムバック『혼』…。

曲が短くなったことはともかく…あの大がかりなステージが微塵も惜しくないと言えばそれは嘘になるけれども、でも「KINGDOMのステージをKINGDOMのステージたらしめる一番の要素は何か?」と問うたとき、その答えは決して大勢のダンサーや小道具ではないと思うのです。ペンミで『백야』までの全部のタイトル曲の7人バージョンを観たけど普通に全部かっこよかったし。

というわけで、『もしかしたらなくてよかったもの』を思い切って削ぎ落として挑んだ(というつもりがGF及びキンドムにあるかどうかは知る由もないが)今回のカムバック、私個人としては、何にしろ何かが『減った』ゆえの名残惜しさはありつつも、なくても問題ないっていうかむしろなくなって良かったまである?ぐらいの感触です。

クッキー映像

ここだけ急にCGがクソ気味なのがちょっと気になるんですがwwww

次回は太陽の王国のジャハン王です!!

サウンド/ヴィジュアルとも、西勢(アソ、アイバン、ルイ)とも東勢(チウ、ダン、ムジン、フォン)とも違う雰囲気になるので楽しみですね。

私がこの記事を大方書き上げてほったらかしてる間にカムバ予告も出て、心配していたような大失敗も既にしてCD7万枚廃棄とかいうシャレにならない事態になっていますが、この後はもう新たな議論も生じないであとは無事にカムバ活動ができればいいなと思います😇